■今回もモチベーションに頼ることの
危険性について、言及していく。
前回の記事はこちら。
私は、この10年間で色々な営業マン、販売員をみてきたが、
中には
「この人は優秀なのに、もったいない。」
と思わせる営業マンも少なくない。
■頭の切れ、会話力、書類作成、事務処理能力、ミスの少なさ、
どれをとっても、「一級品」と、
こちらが嫉妬してしまうぐらい、
能力の高い営業マンと、一緒に仕事をしていた時期がある。
(以下B氏と呼ぶ)
当然、会社からの評価も悪くない。
いや、正確にいうと、「悪くなかった。」というのが事実だ。
■この営業マン、B氏には今でも感謝している。
私のミスを何度もカバーしてくれ、契約につながる良質な情報を私に何度となく運んでくれた。
私も、営業の成果という形で、答えた。
そして、逆にできることは何でもした。
B氏には今でも感謝している。
■ところがある事件がおきる。
我々の部署の上司がかわったのだ。
ふつう、上司がかわったことを「事件」と表現するのは大げさな表現と解釈されるだろう。
しかし、その時の人事異動はそれだけ衝撃的だった。
なぜなら、それを期に、B氏はモチベーションを急降下させ、
まるで、ガスが抜けた気球のようにしぼんでしまったからだ。
■では、その新しい上司が特別悪い上司だったのか?
と聞かれると、私は決してそう思わない。
ただB氏にとっては、相性が悪かった。
というより、前の上司との相性が良すぎたのかもしれない。
いずれにしても、前の上司と、新しい上司のギャップに耐えられず、
B氏の営業成績はみるみる下がっていってしまった。
■しまいには、
「あいつ(上司)のせいで、モチベーションがあがらない。やる気がおきない」
という、言葉まで出てきてしまった。
私は非常に残念だった。
正直、同僚ながらB氏を尊敬していた。
それだけにこの言葉を聞きたくなかったのだ。
■モチベーションがさがった、
B氏の営業成績は見る見る下がり、下位グループに甘んじることになる。
前の上司のときは、抜群の安定性を誇っていただけに、私もこの現象には驚いた。
ベンツでも、ガソリンがなければ、ただの金食い虫だ。
B氏は、実に情けない男になってしまった。
■上司は選べない。
会社員であれば、誰もが一度はこの言葉の重みを知るだろう、
B氏の気持ちも、わからなくもない。
人間には相性というのものがある、
それも、仕方ない。
しかしながら、どんな上司が来ても、
もっというと、どんな状況におかれても、
輝く人材こそ、人財と呼べるものではないだろうか。
それが、プロではないだろうか。
ビジネスは小学校の遊びではないのだ。
仲の良い友達とだけ、遊んでいるわけにもいくまい。
会社から金をもらっている以上、我々営業マンは、会社に貢献しないといけない。
そんな基本的なことを忘れてしまうと、いくら能力が高い人間でも残念な営業に成り下がってしまう。
皆さんは、B氏のようになっては絶対にいけない。
それでは、明日は、B氏のような残念な営業マンにならないようには、どうすればいいのか?
具体的に言及していこうと思う。
今日も新卒の営業マンにエールを。