営業マン支援の専門家 きりうひろき
■「君の悪いところは、安いプライドをもっていることだ。
安いプライドは百害あって一理なし。
いいかい?
若い奴が持てる武器はただ1つ、それは「誠意」だよ。」
20代半ばのころ、師とあおぐ人から
このように叱責をされたことがある。
言われた瞬間、正直悔しかった。
そして、何を言っているのかわからなかった。
意味がわからなかった。
ところが、3年、5年と、月日を重ねるにつれ、
この言葉には感謝できるようになったのだ。
この言葉、当時の私にはもちろん
「新卒」の人達にもあてはまる。
いや、「新卒」だからこそ
当てはまるのではないかと思う。
そんなあなたたちに、ぜひ読んでほしい。
■他のことを全て忘れられても、
新人の皆さんにこれだけは覚えてほしいことがある。
「素直に人のアドバイスに耳をかたむけよう。」
という、当たり前のことだ。
これは、極端な話、新人のうちは
間違っているアドバイスでも、
素直に従ったほうがいいということである。
これはどういうことか?
たとえば、あなたが上司や、
同僚にアドバイスをもらったとする。
すると、その上司は何を見ていると思うか?
それは、あなたがアドバイス通りに
「行動」しているかどうかだ。
極論をいうと、結果より、
あなたの「行動」を見られている。
■アドバイスをした人間が見ている前で、
もしあなたがアドバイス通りに動けなかったとすると、
その人の信用を1つ失っていると思ったほうがよい。
■新人に限らないが、上司や先輩の言葉には誠心誠意、
耳を傾けたほうがいい。
これはきれいごとでいっているのではない。
実際問題、先人のいうことを聞いたほうが成果がでる。
当たり前だ。
サッカーの素人が我流で練習するより、
コーチに教わったほうが上達するに決まっている。
これはスポーツやビジネスに限らず、
どんな状況にもあてはまる。
■ところが、残念なことに、
この当たり前のことに気づいていない新人が多い。
とくにエリート街道をまっしぐらの新人には
その傾向が特に強い。
助言を無視するだけならまだしも、
安いプライドに火を燃やし、反論を試みるものすらいる。
このような新人ははっきりいって終わっている。
なぜなら、いずれ助言をもらえなくなるからだ。
■先ほどのサッカーの話ではないが、
・良いコーチがつき、サッカーの練習をするのと、
・一人でサッカーの練習するのでは、
どちらが1年後上達するだろう?
これが後者であれば、世の中のほとんどの
塾。教室。スクールといわれるものはたちまち廃業してしまう。
■助言をもらえなくなった新人がたどり着く行先は、
無理な転職か、停滞である。
○○がしたいから転職する。ならいいのだが、
○○が嫌だから、転職をする。
という
後ろの向きの理由で、転職すると、
たいていロクでもない結末をたどる。
(私がそうだった。)
追い込まれて、逃げ出した先でも
同じような境遇を辿る確率が高い。
こんな悲しい結末を避けてほしい。
自分の安いプライドを捨てること。
簡単ではないかもしれないが、
難しいことでもない。
今日も新卒の営業マンにエールを。