■新卒で入社したばかりの人にきいてほしい。
この4月から、多くの新社会人が、
不安と希望を胸に、新しい生活をスタートさせていることだろう。
社会人になると給与がもらえる。
そう。会社は給与を払っているのだ。
この意味がわかるだろうか?
大卒者であれば、20万円以上だろうか?
毎月、自分の口座に、20万円の「大金」が振り込まれるのだ。
この意味を、わかる新入社員がいたら、
その人に言いたい。
あなたは、まぎれもない「プロの新卒」だと。
■ところが、だ。
社会人10年以上の経験から、これは断言できることがある。
それは、実に多くの社会人が、
この「給与が振り込まれる意味」に気づいていない。
ということだ。
残念ながら、これは新卒のみなさんに限らない。
いや、むしろ、社会人経験が長ければ長くなるほど、
給与をもらう意味がわからなくなる傾向がある。
非常に残念なことに、事実だ。
そこで、今回は、給与をもらえる意味を。
そして「当たり前」という感覚がいかに危険な状態ということを
新卒のみなさんに解説していきたいと思う。
何かの参考してくれると嬉しい。
■自分で起業や、事業を起こせば嫌でもわかる。
自分で0から20万円を稼ぐことが
いかに難しいことか。
いかに不安定なことか。
いかに尊いことか。
20万、30万の「大金」が
毎月自分の口座に振り込まれるというのは
とてつもなく有り難いことなのだ。
まずは、ここだけいい。
意味がわからなくてもいい。
まずはここだけを絶対に覚えてほしい。
■昔、起業養成スクールに通っていたときに、
先生がいっていた今でも忘れられない言葉がある。
「100万円を1000万円にするより、
0円を1円にすることのほうが苦労する。」
実際に私も経験しているが、この言葉はまぎれもない事実であると確信している。
私は最初の1円を稼ぐのに、5年かかった。
しかしそれでも継続できずに、失敗した。
ガソリン車が一番ガソリンを食うときは、
止まった状態から発進をするとき。
というのは、自動車整備士の中では常識だが、
無から有を生み出すというのは、
それだけ、難しいことなのだ。
■毎月20万円を振りこむということは
当たり前だが、年間240万円が必要なのはバカでもわかる。
そして実はここから更に金が必要なのだ。
ボーナスの引当金
更に積立金や細かい経費を考えるとなど
含めるとおおよそ、430万円程の金がかかる。
会社にもよるが、だいたい
自分の給与の1.8倍の金額を、会社が
負担していると思ったほうがいい。
■さて、ここで聞きたい。
あなたが仮に、会社を起こし、
苦しい思いをして5年でようやく、
年間3,000万円の売り上げ計上するようになったとする。
そのうちの400万円を、1年間で
なんのスキルもない、1円も稼ぐ能力がない
新入社員に支払うとする。
あなたが経営TOPなら、
どんな気持ちになるだろうか?
「おれは頑張っているから、給与もらって当然だ。」
といっている人間と、
「あぁ、おれは会社から400万円もいただけるのだ。ありがたい。」という人間がいたら、
後者に多くのお金を支払いたくならないであろうか?
■このことは、新人のうちにはなかなか見えてこない。
でもわたしは、
「だから仕方ない」というつもりはない。
ここを理解しているかいないかで、
プロの新人になるのか?残念な新人になるかの、明暗が分かれるからだ。
「プロ」とは、会社に感謝ができる人を指す。
そのような人は、いずれ、必ず会社が助けてくれる。
逆に残念な新卒は、スタートが仮によくても
長期的に見ればいつか、必ず停滞することになる。
当たり前だ、感謝ができない人間に未来などない。
そして、事実。
10年間でこの例外を見たことがない。
今日も新卒の営業マンにエールを。