
営業マン支援の専門家 きりうひろき
■前回の続き
営業マン、販売員が損しないように。
おさえてほしいポイントとして
「選択肢が多いと、人は迷い、時に混乱する。」
ということをお伝えした。
その上で、「結婚」や「転職」の事例を踏まえて、選択肢が多い弊害がいかに大きなものか、ご説明をさせていただいた。
「選択肢が多いと、人は迷い、時に混乱する。」を営業に活かす法
■今回は、具体的にセールスの現場でこの知識をどう活かすか?
簡単ではあるが、提言させていただく。
このシリーズの冒頭で、質問した。
二択を覚えているだろうか?
1)売りたい金額しか見せたくないので。
1種類。
2)それとも状況に合わせて対応できるように
5種類~10種類用意
(中略)
答えは「どちらでもない。」が正解だ。
(中略)
理由は後述するが、
「2種類~3種類」がベスト。
■ここまでシリーズ1,2を
読み進めて頂いた方はご理解頂いていると思うが、まず選択肢が多いことは顧客を混乱させるだけだ。
かといって、「お見積書」を1つしか提示できない場合は何がおきるだろうか?
「会社にはこの1つの金額プランで承認を得ております。いかがでしょうか。」
これでは、「買うか」「買わないか」の二択になってしまう。
■ところが顧客のニーズを考え、
2種類、3種類まで金額プランを絞り、
「会社にはこのAとB、2つの金額プランで承認を得ております。どちらかと言われれば、どちらがよろしいでしょうか。」
どちらがいいですか?と聞かれると人間というのは、こっち!と選びたくなるものだ。
お気づきだろうか?
選択肢を絞り、提示するだけで、「買う」「買わない」の二択から、「A」と「B」の二択になっている。
これがトリックだ。
購買を前提の質問なので、どちらでも営業マンにとっては、好都合。
■これを二者択一話法といって、
セールスの勉強をした人なら誰でも知っている。
ところが、およそ10年。
3つ業界のセールス現場を経験しているが、この手法を使っている営業マン、セールスマンはほとんどいない。
たまたま私がいた業界(企業)のレベルが低いのか?
そうかもしれないが、業界TOPの上場企業2社での経験も含まれている。
だから私はこう思う。
ただたんに、知識として知っていても能力として活用できない人が大半なのではないか?
■だとすれば、新人の皆さんは非常にチャンスだ。
私の感覚なので、ハッキリ数字をとったわけではないが
私の経験でいうと、二者択一話法を取り入れてから、クロージング率は2倍以上あがった。
また、値下げ要求を受けることもなくなり、
「社に持ち帰って上司に相談します」
という無駄な作業も減った。
結果、業務効率もあがった。
その結果、得をするのは、会社とあなた達だ。
まとめ
■しかも、この二者択一話法は
見積書だけではなく、製品を推奨するときや上司との会話など、ありとあらゆる場面で応用できる。
選択肢は常に少なく、厳選することを忘れずに、営業力を磨いてほしい。
今日も新卒の営業マンにエールを。