営業マン支援の専門家 きりうひろき
■前回の続き
営業マン、販売員が損しないように。
おさえてほしいポイントとして
「選択肢が多いと、人は迷い、時に混乱する。」
ということをお伝えした。
今回も続ける。
選択肢が多すぎると選べない
■繰りかえすが、世間には
「選択肢が多いということは自由であり、良いことだ。」
という見方が多いが、それは間違っている。
セールスに携わる人間であれば、
「選択肢が多いことが実はヤバいこと。」
という事実を知ってほしい。
■そして、今の現代社会は、
自信喪失になりやすい、社会になったといえる。
どういうことか?
選択肢が多すぎて、
「選べない。」「どうすればいいのかわからない」
という、不幸を感じる人が増えているのだ。
■昔、車もない時代。
自分が歩いて行ける距離で買い物をしていた。
30年前。わざわざ百貨店にいかないと欲しいものが手にはいらなかった。
ところが、今はどうだろう。郊外でもイオンモールのような大型ショッピング施設ができた。
アマゾン(2016年日本の売り上げ1兆円突破)のように、わざわざ出歩かなくても、クリック1つで、自宅までモノが届くようになった。
アマゾン以外にもネットを使えば、海外からモノを調達できる。
■何がいいたいのかというと、
今の時代、我々の購買における選択肢の数は無限になった。
ということだ。
「それでも、選択肢が多いのはいいことだ。」
という言葉が当てはまる人がいるとすれば、それは決断力がある人に限る。
その名の通り、「決めて、他の選択肢を断つ」ことを実行できる人。
ところが、残念ながらこういう人は数が非常に少ない。
結婚でも・・
■結婚でもそう。
一度結婚したのにもかかわらず、
・「やはり前の彼氏の方がいいかも?」
・「あの人の旦那さんカッコいい。」
などと思う女性は絶対に幸せになれない。
なぜなら、他の選択肢に惑わされてしまい、常に自身喪失や、情緒不安定になる。
こんな女性が幸せになる方が不自然だろう。
転職でも・・
■転職でもそうだ。
ピーターキャペリ氏の著作。「雇用の未来」でも、地方と都会の転職率を比較して、
・都会は転職率が高い。なぜなら雇用先が多いから
・地方は転職率が低い。なぜなら雇用先が少ないから。
ということが指摘されている。
※記憶を整理した内容なので、原文とは違う点をご了承いただきたい。
■これは15年以上も前の本だが、
実際にこれと同じ状況が現代日本でも起きている。
転職エージェントのような制度が確立して、様々な情報で誘惑して転職希望者でもない人々ですら、転職市場に出てしまっている。
残念ながら、目先の給与目的に転職しても、長い目で見ると実力に反して給与が高くなることはない。
例外がないとはいわないが、多くの場合、落ち着くところで落ち着くのだ。
何か使命や、明確な目的があっての「転職」なら問題ないが、選択肢の多いことで、若者を惑わすような悪徳の転職エージェントによる、転職市場のカモにされているケースも耳にする。
(真剣にビジネスに取り組んでいる人がいるので、彼らのためにも転職エージェントの仕組み自体を批判しているわけではない。ということをつけ加えておく。)
まとめ
■さて、
これだけ選択肢が多いことの弊害を述べてきたが、いよいよ次回は、実際のセールスの現場でこの知識をどう活かせるのか?
その点に触れていきたい。
次回もぜひ、お付き合いいただきたい。
今日も新卒の営業マンにエールを。