
営業マン支援の専門家 きりうひろき
■このシリーズは新人営業マンの教育現場に立つ講師が
実際に寄せられた「質問」や「悩み相談」の中で、とりわけ多いものを編集・加工の上、質疑応答形式で載せているものです。
・教育担当者の方は新人の営業マン教育にお役立ていただければ幸いです。
・新人の方は、「あぁ、なるほどね。と思っていただければ嬉しいです。
ノルマが達成できずに、自己嫌悪に陥っている。退職も考えている。
●質問
大東さん
・15年新卒入社(家電量販店)販売員
ほとんど、ノルマが達成できていません。
入社して3年も経っているのに、この程度かと、自分がどうしようもなく嫌な気持ちになります。
上司は優しい人で、特に何もいってきませんが、それが、逆にどう思われているか?不安にもなります。
毎月ノルマを設定されているせいで、いつも憂鬱な気分になります。
本気で退職も考えています。
どうするといいのでしょうか。
■回答
1日の区切り考えよう。
■ご質問ありがとうございます。
私もノルマが達成できなかったときは、やはり自己嫌悪に陥りました。
大東さんの気持ちは痛いほどよくわかります。
退職も考えているということで、よほど辛い心境にあると推察します。
■まずお伝えしたいのは本当につらい場合は退職してもいいということ。
私は退職防止の専門家と自称しておりますが、無理して病気になったりしたら元も子もありません。
もちろん、なるべく退職をせずに、しっかりと実績を出して安定飛行に入るのがベストです。
しかし、どうしても合わない企業なら、最終的には企業も大東さんも、両者不幸になるので、それは良くないことです。
ここを前提に、以下に私なりのアドバイスを致します。
■それは、「一日、一週間、一か月の区切りで生きる」ということです。
明日は明日の自分に任せましょう。
来週は来週の自分に。
来月は来月の自分に。
そして、余計な明日のことなど考えず、今日一日を乗り越えるために集中するのです。
■小説家のロバート・ルイス・スティーブンソンの言葉に以下のような言葉があります。
「自分の荷物がどんなに重くても、日暮れまでなら、誰でも運ぶ事が出来る。
自分の仕事がどんなに辛くても、1日なら、誰でも出来る。
太陽が没するまでなら、誰でも快活に、辛抱強く、親切に生きられる。
そして、これこそが人生の秘訣そのものだ。」
※引用:デール・カーネギー「道は開ける」創元社
■私も学生時代に、パン工場でアルバイトをしていた経験があります。
毎日流れてくるパンに、こぶを付けるという、単純作業です。
私は気が狂いそうになり、いかに自分がこの仕事にむいていないか思い知りました。
その時にどう乗り切ったかというと、
「明日でやめる。だから今日1日だけ頑張ろう。」
という言葉を唱え、作業を乗り切りました。
(日雇いなので、いつでも辞めることができたのですが、お金が欲しくて結局、1週間ほど続けました。)
■誰でも、嫌なことが永遠に続くなんて考えたくない。
だからこそ、いつでも辞めてやる。今日一日だけ。
という精神状態になると、驚くほど気が楽になります。
いつでも辞めてやるという覚悟を持ち、まずは「今週いっぱい頑張ってみよう。」
そんな気持ちで考えてみてはいかがでしょうか。
ぜひ、参考にしていただければ幸いです。
今日も新卒の営業マンにエールを。