■社会人になりたての新卒営業マンの皆さんに伝えたいことがある。
法律やルールは大事。だがそれを守ることに固執することで
本来正しいと思って行ったことが、思わぬ結果を招くことになる。
どういうことか?
一つ物語の例をあげてみよう。
■皆さんにとって大事な人を1人、心の中で選んでほしい。
その人が3.11のような大災害で被災し、着の身着のまま、
なんとか助かり、心身ともに疲れ果て、食事も2,3日とれていない。
そんな極限の状況であると想像してほしい。
大事な人はフラフラになりながら、早朝に、
ようやく食料がありそうなスーパーにたどり着いた。
扉は固く閉ざされている。
それもそのはず。ついたのは9時半。
そのスーパーは10時開店なのだ。
■外は寒い。腹は減った。体が震える。
開店まであと30分。お金ならある。早く開店してほしい。
待ちきれない。
このとき、外で震える人がいると、
店の開店準備をしていた2人の男性スタッフAとBが気づく。
あいにく店長は休みだが、
被災者に違いない。早く開店してあげたい。
そこで男性スタッフAとBは、店長に電話をして事情を伝えた。
店長の答えは「NO」
ルールはルールだ。
特例は認められない。
時間までは扉を固く死守しろ。
これが男性スタッフAとBへの指示であった。
■ここでAは店長のいいつけを守り、開店まで待つべきと主張した。
ところが、Bは違った。店長とAのいうことをきかず、
勝手に店を開けたのだ。
さて、ここでみなさんに聞きたい。
社会では、ルールや規制を守らない人を、ダメ人間だという。
でも、あなたはどう思うだろうか?
あなたの大切な人のためにルールや規制をあえて破ったBさんを恨むだろうか?
むしろ逆の感情すらわかないであろうか。
■あなたの大事な人はここでようやく食糧にありつけた。
助かったのだ。
仮に、
日本にスーパーを開店前にオープンさせてはいけないという
無茶苦茶な法律があったとしても。
Bの行ったとこは、人として正しく。
世間から支持される行動だと思う。
そして世間から支持される行動というのは
時としてルールや法律以上に大切なことであり、
新卒営業マンのみなさんに知っていただきたいことでもある。
今日も新卒営業マンにエールを。