2016年10月に発表され、パーソナルブランディングNaviでも紹介した「モバイルファーストインデックス(MFI)」について、「何をしなきゃいけないのか」「対応は?」「うちのサイトは問題あるの?」などなど、疑問や知りたいこと、不安がある方も多いと思います。
そうした疑問20件に、2016年12月のウェブマスター向けオフィスアワーでGoogleの社員が一気に答えてくれました。
Googleの回答とわかりづらいところをパーソナルブランディングNavi編集部で補足します。
元の動画を確認されたい方はこちらからどうぞ。
Japanese Webmaster Office Hours(ウェブマスター オフィスアワー 2016 年 12 月 7 日)
質問1. MFI(モバイル・ファースト・インデックス)実装時期について
発表した時期(2016年10月)に、数か月の時間をかけてと伝えているが、2016年12月7日時点でも、実施時期は、まだ決まっていない。
質問2. 実装時期が教えてもらえない場合は発表時期を教えてください
発表時期も、まだ決まっていない。
ただし、ウェブマスター側で、対応する時間は十分にとりたいと考えている。
質問3. レスポンシブデザインの場合、影響しない認識でいいですか?
レスポンシブウェブデザインであれば、影響はない。
レスポンシブウェブデザインとは、
PC、タブレット、スマートフォンなど、複数の異なる画面サイズをWebサイト表示の判断基準にし、ページのレイアウト・デザインを柔軟に調整することができるページデザインのことを言います。
既にレスポンシブウェブデザインでないサイトデザインで運営している場合には、ホームページ制作業者等に依頼して、変更してもらう必要があります。
質問4. サイトマップについて、PCページのみ登録していたが、変更する必要があるか?
変更する必要はない。
質問5. 新しいサイトマップではスマホページを登録した方が良いか?
必要ない。引き続きPCページのサイトマップを登録してもらい、別URLで、スマートフォン用のページがある場合は、そのサイトマップを登録すればよい。
質問6. モバイルサイトで「続きを読む」で全文が表示されるようにしているが、SEO上不利になるのか?
SEO上、不利という定義が明確でないので、何とも言えないが、ファーストビューで見えないのであっても、きちんとコンテンツがあれば、インデックスされるので、インデックスされるかという質問の意味であれば、問題はない。
質問7. スマホで分割表示しているサイトの注意点を教えてください。
きちんとマークアップをするべき。
モバイルファーストインデックスになったからといって、対応しなければいけない、という項目はあまり多くない。
これまでどおり、正しいマークアップを行っていれば、大きな問題は発生しない。
質問8. サイト内リンクの評価もスマホになりますか?
サイト内リンクの評価もモバイルになる。
質問9. スマホサイト用のtitle/descriptionを作成する必要があるか?
今作成していないという事が前提で答えるのであれば、作成した方が良い。
スマホサイトだから、title/descriptionを作成しなければいけない、ということではなく、PCページであってもtitle/descriptionを作成する必要はあります。
スマホサイトには、title/descriptionを作成していない、状況が多いのか、とGoogle社員も逆に驚いていることから、「前提で答える」と言っています。
質問10. PCユーザーが80%以上のサイトでも対応しないといけないのか?
基本的にはない。
今まで通り、モバイルサイトがないということであれば、モバイルでアクセスすると、PCサイトが表示されるし、PCページがインデックスされる。
あくまでMFIは、評価対象がスマホになりますよという事であって評価基準(検索順位を決める為の項目や評価の比重)はかわらない。
ただし、PCが80%であるということは、モバイルページがない事でPCのアクセスが多くなってしまっている可能性がある。
モバイルユーザーが増えている、という現状があるため、モバイル対応した方がいいと考える。
2015年4月に、「モバイルフレンドリーアップデート」を行い、モバイル版の検索結果におけるモバイルフレンドリーページ(スマートフォンで見やすく使いやすいページ)の掲載順位を全世界で引き上げ、逆に、大きい画面のみを対象にデザインされたページは、モバイル版の検索結果で掲載順位が大きく下がることになりました。
モバイルフレンドリーアップデートに関するGoogleの発表
そのため、PCページしかないサイトは、スマホで上位検索されないため、そもそもモバイルのアクセスが少ないのではないか、という指摘です。
なお、ご自身のサイトがモバイルフレンドリー対応しているかを確認できるサイトがあります。
モバイルフレンドリーテスト
質問11. スマホサイトではパンくずリストを用意してないが、用意した方がいいのか?
パンくずリストを用意しないと、順位を下げるということはない。
モバイルユーザーにとって、一番有益なのかを基準に考えてもらえばよい。
その結果、UXとして用意しない事が有益と判断するのであれば、それでも良い。
質問12. ハンバーガーメニューは問題ないですか?クリックしないと出てこない内部リンクも評価されるか?
実装の仕方によるが、基本的には問題ない。
モバイルはPCと違いUX上、最初コンテンツやリンクが隠れていることはGoogleも理解している。
その事で問題が発生しないように対応をすすめている。
質問13.データハイライターもモバイルで設定しないと駄目か?
モバイルで表示させたい場合は、設定しなければならない。
質問14. PCページしかないサイトからのリンクは評価さがるか?
下がらない。
質問15. スマホページだけに、noindexが入っている場合、検索結果にでなくなる可能性はあるか?
ある。
常にnoindexが入っているページは、検索結果に表示されない。
質問16. SSL化も同時に行うべきか?
一緒に行えば、URLの変更が一度で済むというメリットもある。
一方で、別々のタイミングで行う場合は、何か問題が発生したときに何が原因なのかの同定がしやすいというメリットがある。
なお、SSL対応は、ユーザーにとってはいいことであるし、検索結果でもポジティブに評価されるため、SSL対応するべきである。
以前の記事でとり上げたとおり、GoogleはSSL対応することを推奨しています。
質問17. モバイルフレンドリーテストはどちらのURLで試すべきか?
両方でやった方がいい。
質問18. 内部リンクがaタグではなく、ボタン形式の場合、内部リンクと評価されるか?
ボタンはリンクではない。
ボタンはボタンである。
質問19. モバイルで検索した時の評価はモバイルサイトをプライマリ、PCサイトをセカンダリとする事は理解したが、PCで検索した場合はも同様か?
評価基準はかわらないが評価対象は変わる。
PCでもスマホでも検索したときにそれは変わらない。
質問20. PCでは広告を非表示にし、スマホのみ広告を表示しているサイトの注意点はあるか?
表示の仕方による。ユーザーにとって、有益であるかの問題である。
検索結果からページにきて、表示が広告しかない、というのは避けた方がいいと思う。
まとめ
2016年10月に発表された、モバイルファーストインデックスに関する疑問20件に、2016年12月のウェブマスター向けオフィスアワーでGoogleの社員が一気に答えてくれました。
レスポンシブウェブデザインであれば、特に対応することはありません。
これからホームページやブログを用意するのであれば、レスポンシブデザイン対応(=PC、タブレット、スマートフォンなど、複数の異なる画面サイズをWebサイト表示の判断基準にし、ページのレイアウト・デザインを柔軟に調整することができるサイトデザインです。)で、作成するのがベストだと考えます。
また、ホームページやブログのデザインを変更する場合には、レスポンシブデザインで作成しましょう。