藤井孝一氏のパーソナルブランディング秘話(2)


藤井孝一氏のパーソナルブランディング成功秘話
様々な業界で、自分ブランドを確立している著名人にご自身のパーソナルブランディングについてインタビューする『あの人のパーソナルブランディング成功秘話』。

今回は、「週末起業」でおなじみの藤井 孝一(ふじい こういち)さんに、自分のブランドを確立するにあたり、考えたこと、実行したこと等のブランディングストーリーについてお伺いしています。
第1回は、週末起業に絞った経緯や週末起業のポジションをどのように見つけたのか、差別化をどのように考えたかなどをお伺いしました。

藤井孝一さんのパーソナルブランディング秘話(1)
「週末起業」でおなじみの藤井 孝一(ふじい こういち)さんに、自分のブランドを確立するにあたり、考えたこと、実行したこと等のブランディングストーリーについてお伺いしました。第1回は、週末起業のポジションをどのように見つけたのか、差別化をどのように考えたかなどです。
第2回は、藤井孝一という専門家を広めていくための取組についてお伺いしました。

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メルマガとネットメディアで情報発信をした

―先ほど出版が大きな転機だったとお伺いしましたが、いきなり出版ができるわけではないですよね。藤井孝一という専門家を知ってもらうために、何を使って情報発信をしていましたか?

メールマガジンですね。当時まだブログってなかったんですよ。
なので、最新のメディアがメルマガだったんですよ。まぐまぐ!っていうところで登録して、メルマガをせっせと出すっていうのは一生懸命やってましたね。
あとは、リクルートのウェブサイトや日経BPがやってるウェブサイトなどのネットメディアに寄稿していました。
僕は情報発信にはすごいこだわっていて、自分の考えやこういうおもしろい人がいるっていうのを紹介していました。

個人だったけど、ロゴでブランド化を図った

―情報発信で工夫していたことってありましたか?

昔からロゴにこだわっていました。週末起業も早い段階からロゴがあったんです。あとは、メルマガにもロゴがあるんですよ。当時メルマガにロゴをつけてる人なんかいなかったんですよね。
普通ロゴって企業が作るもんじゃないですか。メルマガとか個人でやるものでロゴをつけるっていうのは当時画期的だったんですよね。
当社でいくつか事業をやってますけど、各事業を始める時にネーミングと一緒にロゴを作るんですよ。
そうするとブランドイメージやホームページの色目やプレゼンの資料のテンプレートのイメージが固まるんですよね。そうすると人の印象にも残りやすいし、社員もこの事業はこの色みたいな共通認識が作りやすいんですよ。なので、ネーミング作りと同じぐらいビジュアルにはこだわってきましたね。イベントなんかやってると、ご存知のとおり色とか雰囲気が統一されてるでしょ。あそこはこだわってるところなんですよ。

―ブランドイメージが統一されるとスタッフも動きやすいですよね。

そう。考えることは減らしたいじゃないですか。名刺の色どうしようとか、プレゼンの色どうしようとか、イベントの雰囲気どうしようとか。それを決めてしまえば軸はぶれなくなる。
今はホームページの会社からロゴを作って下さいとか言われるから、もしかしたらロゴを作るのが当たり前になっているかもしれませんが、当時は意外となかったです。
あと、結構こだわったりするのは、ハンコとか作るんですよ。
ブランドイメージを統一するって言うことにはこだわってきましたね。

―ちなみにロゴはご自身で作っていらっしゃるんですか?

いろいろな場合がありますけど、多いのは最近はコンペですね。最近はランサーズを使うことも多いです。

出版が大きな転機だった

―師匠から「本を出せ」と言われたということでしたが、書籍を出すまでに時間はかかったんですか?

本はそんなに時間がかかってなくて、すぐ出たんですよ。「週末起業」っていうキーワードがそれだけキャッチーだったっていうのはあると思いますけど、時間は短かったですね。
師匠から本を出せ、と言われていたときに、リクルートの担当の方が「連載も好評ですし本を出されたらどうですか」と言ってくれました。リクルートは書籍やってないから「おもしろい人を紹介するよ」って中経出版の人を紹介してくれたんですよ。
それでとんとん拍子に出版が決まったっていう感じですね。

さっきも差別化の話が出ましたが、最初の方って差別化が一番難しい。
ただ出版することで、差別化を図れた部分は大きいです。
本を出そうと思ったらそれこそ編集者とかからズケズケ言われますから。「面白くないです」とか「こんな本は世の中にはいて捨てるほどある」とかコンサルタントでもないから、結構遠慮もなく本音で言ってくれますよ。
なので、そこで考えると、差別化が進みますね。

昔よりも本を出しやすくなっているけど、本が出るってことは差別化されてるから出るってことだから、出版が1つの有効な情報発信だというのは、今でも違ってないと思います。

―マスメディアに取り上げられるために売り込みとかはしましたか?

自分からプレスリリースをうつようなことはしました。ただあんまり効果なかったですね。
メディアの人って売り込まれた提案より、自分で企画を作りたいことが多いんです。自分が企画を考えているタイミングで、ちょうどよく起業家からの売り込みがあるわけないじゃないですか。なので、売り込みはあまり効果的でないように思います。

彼らはビジネス系の雑誌で、今回は副業特集やろう、起業特集やろう、働き方特集やろうって言った時に、検索エンジンだったり、昔だったら本屋行って雑誌を使っていろいろ調べるんですよね。起業の本書いてるの誰だ、雑誌で起業の本を書いてるの誰だって。記者が調べた時に目につくようにする。それが当時は本を書くことだったり雑誌に連載することだったりしたんです。
なので、直接的な売り込みというよりは、間接的に記者の目にとまるような仕組みを用意しました。

今だったら間違いなく検索エンジンでしょうね。記者が「起業 専門家」ってキーワードで検索したときに検索結果の一番上に出てくるのが一番メディアに取り上げられるコツだと思いますね。
必要だという人が目につくように看板出しておくのが必要なんです。
だからメルマガとかホームページとか今だったらブログだと思いますね。ブログに記事を書き続けてればいつか目に留まると思いますね。

―情報発信する上で意識している事って言うのは何かありますか

僕はひとつのことしか言わないようにしています。
ビジネス選書&サマリーというビジネス書の要約サービスをやっているんですけど、週末起業の人にはその子と話さずに週末起業のことしか言わないようにしています。
対象としてはどちらもサラリーマンなんですけど、同じ人に二つのことを言ってしまうとあんまりよくないんですよ。
ビジネス書の人なの?週末起業の人なの?みたいな。

―ブランドイメージがぶれてしまうってことですね。

そう。この人たちは起業に興味がある人たちだと思ったら起業のことしか話さない。この人は出世のことしか興味がないと思う人にはビジネス書のことしか話さない。
実は特定の層には「ビジネス書と言ったら藤井さん」というのしかなくて、週末起業の専門家だっていうことを知らない人もいて、「週末起業って流行ってますけどどう思いますか?」って聞かれるぐらいなんですよ(笑)。それくらい、同じ人に2つのことは言わないよう意識しています。

―情報発信でやめておいた方がいいことはありますか?

よくないのはソーシャルメディアで、専門家ですって言いながら、自分のプライベートばかりさらけ出すのはよくないと思う。たまにはいいと思いますが、コンサルタントと言いながら、娘の運動会に行ってきましたとか、お昼にラーメン食べましたとか、家族写真とか個人の趣味の写真ばかりだと、これを見てこの人に仕事を頼むって思うのかなと思います。
ソーシャルメディアで、関係性を築くとか親近感を持ってもらうのなら、すごくいいと思うんです。
とても硬そうなコンサルタントの人がお昼にラーメン食べたとか、自分の職場の近くに来てたとか、そういうのは親近感がわくからたまにはいいと思います。
ただ記事の8割9割がお昼ごはんのことばかりだと、専門家としてブランド構築はできないと思います。

次回は、どのように藤井孝一氏が自分のブランドがどのように管理しているかについて直撃しています。

藤井孝一氏のパーソナルブランディング秘話(3)
「週末起業」でおなじみの藤井 孝一(ふじい こういち)さんに、自分のブランドを確立するにあたり、考えたこと、実行したこと等のブランディングストーリーについてお伺いしました。第3回は、自分ブランドの管理として、価値を高める取組、避けていることです。
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